放課後等デイサービスとは、概ね小学校一年生から高校三年生までの障がいを持ったお子さんや障がいの可能性のあるお子さんが、放課後や夏休み・冬休みなどに利用可能な施設です。福祉サービスであるため、利用するには各市区町村の窓口で「通所支援受給者証」を発行してもらう必要があります。
学習塾は小学校一年生から高校生三年生までの就学児であれば利用できます。塾によっては入塾テストがあり、一定以上の学力が求められる場合もあります。また、定員を超えている場合はウェイティングが必要なケースがありますが、契約書を交わして保護者が料金を支払えば、基本的にはすべてのお子さんが通うことが可能です。
放課後等デイサービスは、障がいを持っている、もしくはその可能性のあるお子さんが、日常生活での自立ができるような訓練や社会参加を目指して発達支援(療育)することを目的としています。お子さんが学校や家庭とは違った場所で友達や指導者とかかわり、さまざまな経験をすることで、できることを増やしたり潜在的な能力を引き出したりすることに繋げているのです。
また、放課後等デイサービスでは、保護者のサポートも行っています。保護者の育児相談に応じたり、子どもと離れてリフレッシュする時間を提供することで、保護者が余裕や自信を持ってお子さんに向き合うことが可能になり、子どもの発達に良い影響を与えられます。
放課後デイサービスが発達支援(療育)の場であるのに対して、学習塾の目的は勉強などの教育をすることです。学習塾では、就学児のお子さんに対して学校の勉強の補習や受験など、進学のための準備をします。通わせる保護者側の目線であれば、上記以外に親が不在時にお子さんが家で一人になったりすることを防いだり、子どもの行動の管理ができることも利用目的としてあげられます。
放課後等デイサービスでは、児童発達支援管理責任者が障がいのあるお子さんの個別支援計画を作成し、「自立支援と日常生活が充実するための活動」「創作活動」「地域社会との交流機会の提供」「余暇の提供」 などを行っています。家庭や学校以外の居場所で友達と遊んだり、多くの経験ができるため「障がい児の学童保育」といった呼ばれ方をすることも。放課後デイサービスの中には、学習支援を積極的に行っているところもあります。
市販の教材を利用して、ひらがななどの練習や宿題のサポートなどをしてくれるところや、独自の教材で指導するところもあります。しかし、それは放課後等デイサービスの支援活動の一部であって、学習支援が主たる目的ではありません。
発達障害の特性のあるお子さんに勉強をさせるなら、発達障害専門の学習塾を選びましょう。放課後等デイサービスも利用できる場合、費用などの点では、塾より放課後等デイサービスの方が保護者の負担が軽くなります。しかし、放課後等デイサービスはあくまでの療育機関であり、お子さんにとってストレスのない安定した環境を与えことを目的としている場所です。
勉強の指導を目的とし、かつ発達障害児指導のノウハウのある発達障害専門の塾であれば、よりお子さんの可能性を引き出して将来の選択肢を増やしてあげることができます。特に中学受験を視野に入れている場合には、志望する学校の情報収集も必要になってきます。多くの合格実績のある発達障害専門の塾であれば、安心感を持って任せることができるでしょう。
学習塾を選ぶ際は、その子の個性に合わせて指導をしてくれる専門性の高い塾を選ぶことが重要です。当サイトでは発達障害のお子さんが通える全国の学習塾をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。