自閉症スペクトラム障害(ASD)とは、対人関係の困難さがあったり、興味・関心の限定・特定の行動を繰り返したりすることが特徴として挙げられます。その他には、物事へのこだわりが強かったり新しいことが苦手だったりする特性があります。
あいまいな表現や暗黙の了解といったコミュニケーションを苦手としているため、笑顔で優しく「ここ、間違っているよ」などと助言するのもよくありません。否定的な言葉だけを受け取って必要以上に傷ついてしまうため、学習する際の声掛けは十分配慮する必要があります。
自閉症スペクトラム障害の
生活面や学習面の特徴
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ADHDとは、「注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害」と呼ばれている発達障害のことです。不注意(集中できない)や多動性(じっとしていられない)、衝動性(思いつきで行動する)などといった症状が見られるのが特徴として挙げられます。
ADHDの場合、落ち着いてイスに座っていられなかったり、座っていたとしても手足を動かしたりしていて学習に集中できないことが多いです。
発達障害専門の塾では、こまめに休憩を取りながらゲーム感覚で学ぶなど、特性に合わせた支援を行っているので自分のペースで学びやすいです。
注意欠陥/
多動性障害(ADHD)の
生活面や学習面の特徴
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学習障害とは、知的な発達に遅れが見られないのにもかかわらず、読み・書き、計算などある特定の分野だけうまくいかない発達障害のことを指します。
学習障害の場合、1つだけ特性が見られることもあれば、読字障害と書字障害の2つを併発する場合もあります。学習面においても特性の現れ方に個人差が見られることが多々あるため、きちんと検査を受けて得意・不得意を把握しながら対処していくことが重要です。
発達性協調運動障害を抱える子どもの場合、粗大運動や微細運動、もしくは両方における協調運動が同年代の子どもに比較すると、ぎこちなかったり不正確だったりします。
学童期には、姿勢を保てず座っていられなかったり、決められた時間内に着替えや食事を終えられなかったり、靴ひもをうまく結べなかったりするなどの不器用さが見られるようになるのが特徴的。学習面においては、文字をうまく書けず、字の汚さが目立ってしまったり、コンパスや定規などの文房具をうまく扱えなかったりするなどの困難さが生じます。
子どもによって特性の現れ方が異なるため、できることや苦手なことを把握して、学校や医療機関、塾の先生などと連携しながらサポートしていきましょう。
広汎性発達障害とは、対人関係の困難が見られたりパターン化した行動や強いこだわりの症状が現れたりする障害のことを指します。
生活面では、集団になじめなかったり、悪気なく相手の気分を害することをいってしまったりするなどのトラブルを起こす可能性があるため注意しなければなりません。
学習面では抽象的な概念についての理解の乏しさが目立ち、授業についていけなくなる可能性があります。絵や図を用いながら具体的に教えるなど、十分なサポートが必要になるでしょう。
発達障害で言われているグレーゾーンとは、医学的な診断名のことではありません。発達障害の特性は見られてはいるものの、診断の基準には満たない状態のことを言います。
一見すると集団になじめているようにも見えるため、支援が行われないケースも多いです。しかし、療育や個別的な支援などが十分なサポートを行わずにいると、もともとの特性が強まる可能性があるため注意が必要です。